減量が続く人と、途中でやめる人の決定的な違い
減量を始めても、最初の数週間だけ勢いがあって、そのあと失速してしまう。
あるいは
- 健診で言われた
- 家族に言われた
- 友達が痩せたから
など、誰かの言葉がきっかけで始めた人ほど、モチベーションが下がりやすい。
これは意志が弱いからではなく、仕組みの問題です。
モチベーションは“燃料”みたいなもので、勝手に満タンであり続けることはありません。
だから大事なのは、燃料が減る前提で、減っても走れる設計にすること。
この記事では
- モチベーションが下がる理由
- 高く保てる人とそうでない人の違い
- やる気に頼らない仕組みづくり
- モチベーションが上がる具体例
をまとめています。
少しでも参考になると嬉しいです。
モチベーションが下がるのは自然なこと

人は「短期の刺激」には強いけれど、「長期の単調さ」には弱いです。
減量は、派手なイベントではなく“生活の再設計”。
体重の変化はゆっくりで、数字が停滞する時期もあります。さらに、食欲はストレス・睡眠不足・忙しさで簡単に増えます。
つまり、やる気が落ちる条件が日常に普通にある。
ここを「自分の根性が足りない」と捉えると、自己否定→やけ食い→さらに自己否定のループになりがちです。
まずは
- 下がるのが正常
- 戻す方法を用意しておく
がスタートラインです。
“モチベーションを高く保てる人”との違い
ここでいう“意識が低い”は、性格の悪口ではなく、行動設計が弱い状態のこと。
続く人は、
- 目的が自分の言葉で言える
- 行動が小さく具体的
- 崩れた時の戻り方が決まっている
- 環境を整えている
4点が揃っています。
逆に下がりやすい人は、目的が「痩せなきゃ」「怒られたくない」など外側にあり、行動が「とにかく食べない」「毎日運動する」など大きく曖昧で、崩れたらゼロに戻る(全部ダメになった感覚)になりやすい。
つまり違いは“意識の高さ”というより「設計の上手さ」です。
補足ですが、私の栄養指導の経験上は4の”環境を整えること”が4つの中で最も重要度が高いと感じます。
モチベーションを“上げる”より、“落ちても続く”を作る
やる気をずっと高く保つのは難しいので、狙うべきは「やる気が低い日でもできる最小行動」を持つこと。
例えば、食事なら“主食の量を測る”“毎食たんぱく質を1品足す”“飲み物を水・お茶にする”など、判断を減らせるルールが強いです。
運動なら“週2回だけジム”“寝る前にストレッチ3分”“通勤で1駅歩く”のように、低い日でも達成できるラインを作ります。
重要なのは、最小行動が「その日も0じゃない」を作ってくれること。
0が続くと再開が重くなりますが、1が続くと戻りやすいです。
“誰かに言われて始めた人”が強くなるコツ
外発的動機(他人に言われた・見た目を指摘された)で始めるのは悪いことではありません。
ただし、そのままだとエネルギー源が他人なので、他人が見ていない瞬間に止まりやすいです。
ここでやるべきは、目的を“自分の利益”に翻訳することです。
- 「健診で言われた」→「薬を増やしたくない」「階段で息切れしたくない」。
- 「家族に言われた」→「写真に写るのが嫌じゃない自分になりたい」「子どもと遊ぶ体力がほしい」。
外の言葉を、自分の言葉に変えた瞬間に、継続力が上がります。
目標は2種類持つ:結果目標とプロセス目標

「◯kg痩せる」は結果目標。
必要ですが、日々の行動を支えるのはプロセス目標です。
例:結果=3か月で−3kg。プロセス=平日は間食を1回まで、夕食後はキッチンを閉める、週2回は20分歩く、など。
体重が停滞しても、プロセスが守れているなら合格。
プロセスが崩れているなら、戻すだけ。こうすると体重の波に心が振り回されにくくなります。
モチベーションが上がる“具体例”
人によって火がつくポイントは違うので、複数持つのがコツです。
例をいくつか挙げてみます。
- 綺麗なお洋服を着たい(サイズを選ばずに買える、鏡の前で気分が上がる)
- 昔好きだった服をもう一度着たい(クローゼットに“目標服”を吊るす)
- 写真を撮るのが怖くない自分になりたい(旅行・イベントで笑える)
- 健康診断の数値を改善して安心したい(肝機能・血糖・脂質など)
- 薬を増やしたくない、将来の通院を減らしたい
- 階段や坂で息切れしない体になりたい
- 肩こり、腰痛、むくみなど不調を軽くしたい
- 睡眠の質を上げたい(朝のだるさを減らしたい)
- 肌や髪の調子を上げたい(栄養と睡眠が整うと変化が出やすい)
- スポーツや趣味をもっと楽しみたい(ゴルフ、登山、ダンス、推し活)
- 子ども、家族と体力差を感じたくない(遊び、旅行、抱っこ)
- 自分に自信を取り戻したい(“できた”の積み重ね)
- 推しに会いに行く日に最高の自分でいたい
- 結婚式、同窓会、記念日などイベントを気持ちよく迎えたい
- 制服や仕事着をすっきり着たい(仕事のパフォーマンスにも影響)
- 老け見えを防ぎたい(姿勢、筋肉、体力が要)
- 将来の介護リスクを下げたい(筋力・体力の貯金)
- 体重ではなく体型を整えたい(ウエスト、背中、二の腕など)
- “食べ方が上手い人”になりたい(外食でも整えられる自信)
ポイントは、これらを「理想の自分のイメージ」として具体化すること。
言葉だけだと弱いので、写真、服、予定、数値など“見える形”にすると強いです。
モチベーションを保つ7つの技術
- 記録は“完璧”より“継続”:毎日100点を狙うより、週4日60点の方が続きます
- 勝ちパターンを固定:朝食の定番、間食の定番、外食の選び方をテンプレ化など
- 誘惑は意志でなく環境で減らす:家に大袋のお菓子を置かない、コンビニの棚を見ない導線を作る
- “崩れた日のルール”を決める:翌日は水分と野菜とたんぱく質を増やす、主食はいつも通りに戻す、など
- 比較をやめて“昨日の自分”と比べる:他人の結果は条件が違う。自分の行動だけが資産
- ご褒美を用意する:食べ物以外で。新しい服、ネイル、マッサージ、カフェ、推しグッズなど
- 人に見せる仕組みを使う:宣言、報告、予約(ジムや健診)、写真(週1)など
やる気が落ちても、流れが残ります。
すぐ使える“落ちた日の立て直し”
モチベーションが落ちた日は、目標を下げてOK。
おすすめは「30点で合格」にすること。
- コンビニなら:おにぎり+サラダチキン+味噌汁/ヨーグルト
- 外食なら:定食で“主食少なめ+たんぱく質+汁物”を選ぶ
- 夜遅いなら:脂っこいものを避けて、消化の軽いもの(豆腐、卵、スープ)
- 運動できないなら:エスカレーターを階段に、ストレッチ3分だけ
大事なのは「やらない日」を作らないことではなく、「戻れる日」を早く作ること。
1回の脱線は誰にでも起こります。問題は、脱線を“連続”させてしまうことです。
モチベーションの正体は“感情”ではなく“習慣”
モチベーションは波があります。波があることを前提に、習慣で支える。
自分の目的を自分の言葉にし、最小行動を決め、崩れた時の戻り方を用意する。
これができると、意識が高い・低いではなく、「続く設計」が手に入ります。
今日できる一歩は、小さくていい。まずは“目標服”を1着決める、間食の定番を1つ決める、週2回だけ歩く日をカレンダーに入れる。
やる気が上がる日を待つのではなく、やる気が低い日でも前に進める形を作っていきましょう。
多くの場合、“意識が低い”のではなく、
- 優先順位が決まっていない
- 成功体験が少ない
- 行動が大きすぎて失敗している
だけです。
例えば、いきなり糖質ゼロ・毎日1時間運動を掲げれば、忙しい週に崩れて当然。崩れた後に「私はダメだ」で終わると、次の挑戦が怖くなります。
だから支援するときは、まず“できた経験”を作るのが最優先。週に1回だけでも「守れた」を積むと、本人の自己効力感が上がり、意識は後からついてきます。
自分でモチベーションを高くあり続けるコツ

モチベーションが落ちる人ほど、目的がぼんやりしています。
次の3つを紙に書くだけで、かなり変わります。
- 痩せたら「何が」楽になる?(例:服選び、疲れ、通院、写真、恋愛、仕事)
- そのために「毎日やる最小のこと」は?(例:主食を量る、夜の間食は1回まで)
- 崩れたら「何をしたら復帰」できる?(例:翌朝はいつもの朝食に戻す、夕食は汁物+たんぱく質)
目的→最小行動→復帰ルール、の順で言語化すると、気分が落ちても“やること”が残ります。
仕組みを強くする“見える化”の例
- カレンダーに○をつける:できた日に○、できない日に×ではなく空白。○が増えると続けたくなる
- 体重は毎日ではなく週平均でもOK。日々の増減に振り回されにくい
- 写真は月1回:体重が動かなくても体型の変化に気づける
- 買い物ルール:家に置くお菓子は“個包装のみ”、飲み物はゼロカロリー or 無糖
- 皿ルール:主食はこの茶碗、油はこのスプーン、と道具で固定
“見える化”は、意志の負担を減らしてくれます。
モチベーションが上がる追加アイデア集
- 肌診断や髪質改善など、外見の変化を“先に”感じる投資をする
- 歩数が増える靴、好きなウェアを買って“着る理由”を作る
- 推しの曲で3曲分だけ散歩する(時間ではなく曲数で管理)
- 料理が苦手なら「固定メニュー3つ」を覚える(例:納豆ごはん+味噌汁+サラダ)
- お酒が多い人は“休肝日”ではなく“量の上限”で管理(例:週2日は2杯まで)
- 家族がいる人は「自分の分だけ足す」方式(主菜は同じ、野菜と汁物だけ追加)
- 仕事が忙しい人は「昼だけ整える」から始める(昼が整うと夜が崩れにくい)
- 甘い物が好きなら“毎日少量”にして暴発を防ぐ(チョコ2粒、アイスはミニなど)
- 停滞期は“体重以外”の指標を増やす(睡眠、腹囲、階段の息切れ)
上がるスイッチは、1つより3つ。気分に合わせて選べると強いです。
モチベーションが下がった日は「また下がった」と責めるより、「下がっても戻せたら勝ち」と捉えてください。
戻す力がつくほど、減量は楽になります。
小さく続けた人が、最後に一番大きく変わります。
迷ったら、今日の合格ラインは“昨日より1ミリだけ良い選択”で十分。完璧を目指さず、継続を勝たせにいきましょう。
まずは今日、できることを一つだけ選んで実行。その一歩が、次の一歩のモチベーションに繋がります。
スマートチェーン所属管理栄養士です。
オンラインお食事指導”ミナオス”を担当しています。
ダイエットにおいて食べてはいけないもの、絶対に食べないといけないものはありません。
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