「糖質が気になる?脂質が気になる?」目的別アイスの選び方|管理栄養士マチコ先生のスマートコラム

アイスの種類を知ろう!
暑い日、無性に食べたくなるアイスクリーム。
健康やダイエットを意識していると、「どれを選べばいいの?」と迷うこともありますよね。
実はアイスには4つの種類があり、それぞれに糖質や脂質の特徴が異なります。
今回は、「糖質を気にする人」と「脂質を気にする人」の両方に向けて、上手な選び方のポイントをご紹介しますね!
●アイスの種類
- アイスクリーム:乳固形分15.0%以上、乳脂肪8.0%分以上
- アイスミルク:乳固形分10.0%以上、乳脂肪3.0%分以上
- ラクトアイス:乳固形分3.0%以上
- 氷菓:乳固形分3.0%未満
糖質を気にしている人は、「アイスクリーム」が◎
糖質が気になる人は、つい「氷菓」や「ラクトアイス」のようなさっぱり系を選びがちですが、実はそれが血糖値の急上昇につながることも。
なぜなら、「氷菓」や「ラクトアイス」は糖質が多く、脂質が少ないため、糖質が一気に吸収され、血糖値が急上昇しやすくなるのです。
すると余分な糖質は中性脂肪に変換され、脂肪細胞に蓄えられてしまいます。
一方、「アイスクリーム」は乳脂肪が豊富。脂質は血糖値の上昇を緩やかにする作用があります。
そのため、糖質と一緒に摂っても、ラクトアイスや氷菓などと比べて血糖値が急激に上がりにくいのです。
もちろん、糖質量そのものは商品によって異なりますが、 アイスクリームは、血糖値にやさしい選択といえますね。
「糖質オフ」と記載のあるアイスは人工甘味料が多いことがあるので、原材料のチェックをするのも賢い選択です。
〈糖質オフ派の選び方ポイント〉
- 種類別は「アイスクリーム」が理想的
- 原材料表示で「砂糖」「水あめ」が前半にないもの
- 人工甘味料が気になる場合は「てんさい糖」や「甘さ控えめ」タイプを選ぶ
脂質を気にしている人は、「氷菓」や「アイスミルク」が◎
脂質が気になる人、コレステロールやエネルギー量(カロリー)を抑えたい人は、脂肪分の少ないタイプを選ぶのがポイントです。
「氷菓」は乳成分がほとんどなく、脂質はほぼゼロ。
「アイスミルク」も乳脂肪は少なめで、植物性の脂肪が使われている商品もあります。「ラクトアイス」の方が「アイスミルク」より、脂肪が少ないのでは? と思いがちですが、乳脂肪が少ない代わりに、コクや口どけを出すために植物性油脂を使っている商品が多くあり、脂質が高く、エネルギー量(カロリー)も高めになる傾向があります。
アイスミルクは乳脂肪が少なめで、ラクトアイスよりは脂質が控えめなことが多いです。
ただし、いずれも糖質が多めになりがちなので、量や食べるタイミングには気をつけましょう。
〈脂質オフ派の選び方ポイント〉
- 種類別は「氷菓」や「アイスミルク」がおすすめ
- 原材料で「クリーム」「バター」「植物油脂」が少ないもの
- シャーベットやフルーツベースのもの

【 プロフィール】
- お食事のカウンセリングサロン「colan」代表
- 管理栄養士・料理家・コラムニスト
【 経歴 】
- 北海道北見市出身
- 天使女子短期大学(現 天使大学) 食物栄養学科 卒業
- 食事指導の企業で食事相談業務を行う
- 雑誌の編集者として取材、文筆業を行う
- 大手料理教室の料理講師として和洋中全般、美容に関する料理を教える
- 高齢者施設では栄養科長/管理栄養士として多くの実績を積む
- 現在はフリーランスの管理栄養士として活動中
- 2020年よりオンライン食事カウセリングを開始
- 2021年よりスマートチェーンでのオンライン食事指導を開始
