しっかり食べるだけじゃダメ?腸内環境を整えて栄養をしっかり吸収しよう。
ご自身の身体のお悩みで下記にあてはまってる人はいますでしょうか?
- タンパク質をしっかり食べているはずだが健康効果を実感しない
- 食後にお腹が痛くなりトイレにいくことが多い
- 洗顔でキレイにして、化粧水等でお顔のケアをしているのに肌荒れしてしまう
- 1日3食しっかり食べてるのに体重が増えない
これらに思い当たる方は、もしかするとあなたの腸内環境はあまり良いとは言えないかもしれません。また、普段の日常生活で無意識に腸内環境を悪くさせる習慣がある可能性があります。
この記事では、その無意識な悪習慣を改善してもらえるようになって頂ければと思います。
腸内環境について
口から入った食事は肛門から便として排出されるまでに24時間から72時間かけて移動していきます。人間の腸は7~9m程度あり、その間で栄養素を体内に吸収して体に様々な影響を与えています。そのため、腸内環境を良くすることはとても大切です。
腸内環境を整えるうえで知っておくべきワードがあります。
- 善玉菌と悪玉菌
- 腸内フローラ
善玉菌と悪玉菌
まずは善玉菌ですが、善玉菌のもつ整腸作用により腸の内側の粘膜層によるバリア機能を高める働きがあり、カラダに良くない物質の吸収や定着を防ぎ炎症などが起きにくくする役割があります。また、悪玉菌が多いと便秘になります。善玉菌は腸の動きを活発にする働きがあり便秘を防ぎます。
悪玉菌は腸の内容物の腐敗を促して、有害物質の生み出し、細胞にダメージを与えてしまいます。これがガンのリスクを高める可能性があります。
また、腸内の有害物質は血液を介して体内に吸収され、全身に悪影響を及ぼし、肥満・糖尿病・アレルギー疾患にもなりやすく、老化現象を促すとも言われております。おならの匂いがキツくなるのも腸内環境が良くない証拠です。
腸内フローラ
人の腸内には様々な細菌が生息していて、その数は約1000種類、100兆個とも言われています。
その腸内細菌は種類ごとに小さな集合体を形成して腸の壁に隙間なくびっしりと張り付いています。この様子がお花畑(フローラ)に見えることから腸内フローラと呼ばれています。
腸内細菌は善玉菌、悪玉菌、日和見菌(ひよりみきん)の大きく3つのタイプに分けられ、これらのバランスが乱れると便秘や下痢などのお腹の不調だったり、免疫機能の低下で身体に様々な悪影響をもたらします。
腸内環境の改善に必要な栄養素
ヨーグルトや乳酸飲料のテレビCMでよく耳にする【乳酸菌】【ビフィズス菌】は何となく体に良いものとして認識している方は多いと思います。しかし、具体的になぜ良いのかまで知っている方は少ないかもしれません。また、乳酸菌とビフィズス菌を同じ働きだと思っている人も多いのでこれらの働きの違いを簡単に説明いたします。
乳酸菌
発酵により炭水化物などの糖から乳酸をつくる微生物の総称。悪玉菌の繁殖を抑えて腸内菌のバランスをとる役割をします。腸内の腐敗を抑えたり、腸のぜん動運動を助けて便秘を改善する働きがあります。
ビフィズス菌
整腸作用だけでなく、病原菌の感染や腐敗物を生成する菌の増殖を抑える働きがあります。
発酵すると乳酸だけでなく、病原菌の殺菌や腸管のバリア機能を高めるなどの働きをする酢酸も発生させるため乳酸菌とは異なる存在になります。
これらのほかに、意識して摂取することで腸内環境を良好にするものがあります。
食物繊維
食物繊維が良いのはなんとなく知ってるがなぜ良いのか?
それは、食物繊維は小腸で分解吸収されずに大腸まで達する成分であり、便の体積を増やす働きをします。また腸内細菌のうち、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌を増やす働きがあり腸内環境を良好にする作用があります。
オリゴ糖
オリゴ糖の働きとして、ビフィズス菌などの善玉菌の栄養源となり、善玉菌を増やす効果があります。
・消化されてエネルギーになる消化性オリゴ糖
・消化されずに大腸まで到達する難消化性オリゴ糖
この難消化性オリゴ糖が腸内環境を善玉菌を増やす働きをします。
改善方法(食材編)
ここでは代表的な5つを紹介いたします。
ヨーグルト
理由:プロバイオティクス(善玉菌)が豊富で、腸内細菌のバランスを整えます。
効果:特に乳酸菌が腸の働きを活発にし、便秘や下痢の改善に役立ちます。
ポイント:砂糖の少ないプレーンヨーグルトを選びましょう。
納豆
理由:納豆菌という善玉菌を多く含み、さらに食物繊維も豊富です。
効果:腸の動きを促進し、腸内環境を整えるほか、ビタミンK2も摂取できます。
ポイント:毎日少量でも続けて食べると効果が高まります。
オートミール
理由:プレバイオティクス(善玉菌のエサとなる成分)である食物繊維が多く含まれています。
効果:腸内の善玉菌を増やし、腸のぜん動運動を活発にして便通を良くします。
ポイント:フルーツやヨーグルトと一緒に食べるとさらに効果的です。
キムチなどの発酵食品
理由:発酵過程で乳酸菌が増え、腸内の有害菌の抑制に役立ちます。
効果:腸内細菌のバランスを整え、消化の促進や免疫力向上に効果があります。
ポイント:市販のものを選ぶ際は、保存料が少なく、生きた乳酸菌が含まれるものを選びましょう。
バナナ
理由:フルクタンというプレバイオティクスが含まれ、善玉菌の増殖を促します。
効果:腸内環境を整えるだけでなく、整腸作用があり便秘や下痢を防ぎます。
ポイント:朝食に取り入れるとエネルギー補給にもなり、一日を元気に過ごせます。
これらの食べ物を日常的に取り入れることで、腸内の善玉菌が増え、消化機能や免疫力が向上します。バランスよく食事に取り入れて、腸内環境を整えましょう!
改善方法(暮らしかた編)
ここでは腸内環境の改善に手軽に始められる行動を3つ紹介いたします。
朝、コップ1杯の水を飲む。
理由:朝起きてすぐに水を飲むと、水はすぐに大腸に送られます。そこで睡眠中に休んでいた腸が刺激を受けてぜん動運動を促されて便通が良くなります。
また、腸とは関係ありませんが、睡眠中に失われた水分の補給にもなるのでコーヒーやお茶ではなく水を飲むことはとてもおすすめです。
ウォーキングをする
理由:ウォーキングは腸の蠕動運動を活発にし、便通を促進します。適度な運動は自律神経を整え、消化器官の働きを改善するため、便秘や下痢の予防に効果的です。
また、運動によりストレスが軽減されることで腸内フローラのバランスが整い、善玉菌が増えやすくなります。
食事の咀嚼回数を増やす
理由:食べ物が細かくなり消化吸収がスムーズになります。唾液も多く分泌され、消化酵素の働きが促進されるため、胃や腸への負担が軽減されます。
また、咀嚼は満腹中枢を刺激し、食べ過ぎを防ぐ効果もあり、腸内環境を悪化させる過食を抑えます。さらに、食事のリズムが整うことで自律神経が安定し、腸のぜん動運動が促され、便通の改善につながります。
効果が現れるのはいつ?
腸内環境を改善する生活にして、効果がどのくらいで現れるのか気になるところですが、約2週間〜4週間ほどで効果が現れると言われています。
ただし、この効果は定着しないので効果が表れてからも改善行動は続けていかなくてはなりません。
最後に
腸の働きを良くすることによるメリットは、便秘等のお腹の調子が良くなるだけではなく、栄養素の吸収や代謝にも関わることでダイエット効果、免疫機能の正常化、炎症抑制による老化予防、肌荒れ改善などの美容効果もあります。男女年齢問わず腸内環境の改善に励んでみましょう。
【プロフィール】
スマートスタジオ/ウェイ小樽店 店長
2021年 NSCA認定パーソナルトレーナー資格 NSCA-CPT取得
2021年 FWJ CRYSTAL CUP メンズフィジーク ノービス チャレンジ -173cm 5位
自身でもボディコンテスト出場に向けて増量、減量を経験してきた中で得た情報、よくあるお悩みの解決になるような情報を発信していきます。