【管理栄養士監修】小麦粉不使用!チョコ不使用!バター・オイル不使用!〈きな粉ココアブラウニー〉
毎日をご機嫌に、健やかに過ごすために。
自分自身の体と丁寧に向き合っている皆様にとって、食事は明日への活力をつくる大切な「投資」です。しかし、日々の生活の中で「甘い物」がふと欲しくなる瞬間は、誰にでもあるものではないでしょうか。
今回は、これなら罪悪感なく甘い物を食べられるかも♡簡単レシピのご紹介と、
甘い物を単に「ゼロにすべき悪者」と捉えるのではなく、私たちの身体の仕組みを知ることで、賢くコントロールするためのポイントについてお届けします♪
〈きな粉ココアブラウニー〉

材料(6個分)
- A きな粉 …20g
- A 純ココアパウダー …10g
- A 砂糖 …10g
- A ベーキングパウダー …2g
- B プレーンヨーグルト(無脂肪) …50g
- B 卵 …1個
- B バナナ …1本
- ナッツ(無塩乾煎り) …9粒
作り方
準備.耐熱容器にクッキングシートを敷いておく。
- Aの粉類を全て混ぜ合わせる。
- バナナは上の飾り用に6枚スライスを取り置き、残りはボウルに入れてスプーンの背などを使いつぶしてペースト状にする。
- ナッツは荒く刻む。
- ②のボウルにBを全て混ぜ合わせる。
- ④のボウルに①の粉類を加えて混ぜ合わせる。
- 容器に⑤を流し入れ、軽く持ち上げてトントンと落として空気を抜く。
- ⑥の生地の上に②の取り置いたスライスバナナ、③のナッツをのせる。
- 電子レンジで3分加熱する。
- 冷めたら6等分に切り分けて完成。
栄養価(1個分)
- エネルギー :67kcal
- タンパク質 :3.4g
- 脂質 :3.2g
- 糖質 :7.2g
- 食物繊維 :1.3g
- 食塩相当量 :0.1g
ワンポイントMEMO
●ベーキングパウダーをヨーグルト類と混ぜてからは、発泡の反応が進むため手早く作業!
●生地が膨らむため、上に乗せる飾りのバナナやナッツは沈まないように押し込まず軽くのせるとよいです🍌
●加熱後は速やかに型から外して、冷ましてくださいね。
レシピの栄養ポイント
低糖質、低脂質

一般的なブラウニーの小麦粉や米粉を使用せず、今回のレシピの主原料はタンパク源となる「きな粉」。甘味はバナナの甘さを活かして砂糖の量を節約しています。
また、バターやオイルを使用せず、ヨーグルトを活用して、ふっくらと。チョコレートは不使用でココアを活用。脂質量も大きくカットしています。
1個分の栄養価は
- エネルギー:67kcal
- 脂質 :3.2g
- 糖質 :7.2g
この数値は、次項からお話しする「間食を摂るときのポイント」に繋がってきます😆💡
甘い物との付き合い方
1. なぜ「甘い物」は幸福で、欲しい気持ちに抗うことが難しい?

甘い物を食べた瞬間に感じる幸福感には、脳の「報酬系」が深く関わっています。糖質が体内に入ると、脳内で「ドーパミン」という快楽物質が分泌されます。これは生存に不可欠なエネルギー源を確保しようとする生物学的な本能です。
しかし、現代の精製された砂糖はこの報酬系を過剰に刺激しやすく、意志の力とは無関係に「もっと食べたい」という生理的な欲求(依存性)を引き起こします。甘い物をやめられないのはあなたの意志や嗜好の問題だけではなく、脳と神経伝達物質やホルモンの仕組みによるものも大きいのです。
2. 甘い物の習慣化が体に及ぼす「リスク」

習慣的な糖質の過剰摂取は、細胞レベルで私たちの体を確実に変化させます。
■「糖化(AGEs)」による全身の老化
血液中の余分な糖が体内のタンパク質と結合し、細胞を劣化させる現象です。生成される老化物質「AGEs」は、肌のシワ等の美容面の問題だけでなく、血管の硬化、骨質の劣化、さらには認知機能低下への影響も指摘されています。
■血糖値スパイク、肥満
急激な血糖値の上昇(スパイク)は、脂肪合成を促す同化ホルモンの「インスリン」の過剰分泌を招きます。また、その反動で血糖値が下がりすぎると、脳がエネルギー不足と誤認し、さらなる食欲を呼ぶ悪循環に陥ります。
当然、過剰な糖質は体内で中性脂肪に変換されますし、過剰なインスリンの分泌は体脂肪の増加を促します。肥満は様々な生活習慣病の出発点です。
■ビタミンB群の浪費
糖質の代謝にビタミンB1やマグネシウムが大量に消費されます。甘い物の摂りすぎは、これらを枯渇させ、かえって「疲れやすい体」を作る原因となります。
3. 公的基準から読み解く「許容範囲」

💭「やはり甘い物はゼロにすべきなのか…」
💭「でもたまには楽しみたい!」
💭「罪悪感を感じずに楽しめる目安や方法はあるの?」
そう思われた方へ。「健康を維持しながら甘い物を楽しむ」根拠のある摂取の目安がありますよ🤗💡
■糖質
(1)WHO(世界保健機関)の基準から
WHOは、肥満や虫歯のリスクを抑えるため、「遊離糖類(砂糖やハチミツなど)」を総エネルギー摂取量の5%未満に抑えるように提唱しています。
これは、例えば1日の摂取エネルギー量1500kcal、2000kcalの場合で算出すると、
- 1500kcal ➤約18.7g未満
- 2000kcal ➤約25.0g未満
となります。おおよそ「1日20g未満」と考えると分かりやすいですね。
甘いお菓子だけでなく、日常にも「隠れ砂糖」は潜んでいます。
例えば、一般的な和食。和食は「健康的」というイメージが強い一方で、煮物、照り焼き、金平、玉子焼き、酢の物、酢飯など…、「調理に砂糖を多用する」料理ジャンルでもあります。
1食に使われる砂糖の量は、メニューによりますがおおよそ 5g〜10g(小さじ1〜2杯強) と見積もるのが現実的です。
和食に限らず、惣菜や加工食品など、出来合いの商品を使用したり、外食の機会が多いのであれば尚更顕著です。
味をハッキリとさせて美味しくするため、保存性を高めるためにも、一般の家庭料理に比べてより多くの砂糖が使用され、1食で20g以上の砂糖の使用も珍しくありません。
3食の味付けも考慮しないと、間食に砂糖を使用する余裕がなくなってしまいますね。
間食の目安を考える前に、まずは3食を整えることから☝🏻
3食の砂糖の使用に気を付ければ、10g程度は間食に回せそうです!
(2)カーボカウントにおける定義
糖尿病治療で使われる「カーボカウント(炭水化物計算)」において、1単位(1カーボ)は糖質約10g〜15gと定義されています。
糖尿病患者を対象とした場合ですが、糖質量と血糖値の上昇幅には、理論上「糖質10gで血糖値が約30~50mg/dl上昇する」という相関があります。(※個人差や、そのときの状況によります)
これは「糖質10gの摂取で、空腹時血糖値が90mg/dLの人なら120〜140mg/dL程度に収まる」計算です。
「食後血糖値140mg/dlを超えない」ことは、血糖値コントロールの分かりやすい指標となり、指導の現場でも用いられます。
よって、ここからも「糖質10g」が安全圏と一つの目安になります。
※「砂糖などの“糖類”10g」と、「米、芋などから摂る“糖質(炭水化物)”10g」では意味が違います。糖尿病などの診断のない健康な皆さんは、炭水化物そのものをよりも「砂糖を避ける」ようにして、おおまかな目安として考えてくださいね。
✏「砂糖不使用」「ノンシュガー」「糖類ゼロ」の落とし穴!
パッケージにこのような表示があったとしても、実際には「人工甘味料」や「〇〇シロップ」など代替糖類が使用されている場合が多いです。これらはメリットばかりではないので、注意です⚠️
■脂質
厚生労働省の『日本人の食事摂取基準』に基づくと、
健康的な「エネルギー産生栄養素バランス(PFCバランス)」の脂質摂取割合は「総摂取エネルギー量の20~30%」となっています。
また、脂質は量だけではなく「質」も重要です。
同基準では、生活習慣病の予防を目的として、「飽和脂肪酸(バターや生クリームなどの動物性脂質)」の摂取量を総エネルギーの7%以下に抑えることが目標とされています。
生クリームやバター、卵などを使用する「シュークリーム、マドレーヌ、ケーキ」など、飽和脂肪酸の含有量が多い洋菓子を選ぶ際には注意しましょう。
摂取エネルギー量から算出すると、以下のようになります。
|1日の摂取エネルギー別・脂質の許容量|
| 項目\摂取エネルギー量 | 1500kcalの方 | 2000kcalの方 |
| 飽和脂肪酸の上限(7%以内) | 約10g/日 | 約15g/日 |
| 脂質の総量(20~30%) | 約40g(33~50g)/日 | 約55g(44~67g)/日 |
| 1食あたりの脂質量 | 約13g(11~17g)/食 | 約18g(15~22g)/食 |
ここで、普段の食事内容を振り返ってみましょう。一般的な和食の定食でも1食で15g程度の脂質は容易に含まれます。洋食や揚げ物などを中心とした場合、ゆうに1食40gをくだらないことも全く珍しくありません。
もし、食事での脂質を「毎食あと5g」ずつ削る努力をしたとしても、間食に割ける量は非常に限られ、多くとも「5〜10g程度」と考えるのが現実的です。
■エネルギー
厚生労働省「e-ヘルスネット」によると、間食の許容量の目安は、「1日200kcal程度」が適量とされています。
また、国立国際医療研究センター 糖尿病情報センターでは、実践的な間食のコントロールとして「80kcal前後」を目安に挙げています。
糖尿病患者に限らず、「健康維持なら1日200kcal以内」「筋量や活動量が少ない方、減量中なら1日80kcal以内」は一つの指標になります。
商品を選ぶ際には、パッケージの裏面の「栄養表示成分」を確認して、目安にしてくださいね💡

4.いつ食べるか?「時間栄養学」に基づくタイミングのコツ

私たちの身体には「概日リズム(サーガディアンリズム)」と呼ばれる体内リズムによる身体の制御システムがあり、「1日の目安量」だけでなく「いつ」を意識することも大きなポイントになります。
●BMAL1(ビーマルワン)
脂肪合成を促すタンパク質「BMAL1」が1日で最も少ない「14時〜16時」が、最も太りにくいゴールデンタイムです。
榛葉 繁紀, Ishii, N., Ohta, Y., Ohno, T., Watabe, Y., Hayashi, M., Wada, T., & Tezuka, M. (2005). Brain and muscle Arnt-like protein-1 (BMAL1), a component of the molecular clock, regulates adipogenesis. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 102(34), 12071–12076.
●インスリンの感受性
血糖値を下げるためのホルモン「インスリン」の効き(感受性)が最も高いのは「朝から正午にかけてがピーク」であり、午後から夜にかけて低下し、その差は約1.5倍にもなります。
Saad, M. F. 他 (1987). Diurnal variation in insulin action. The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, 64(4), 859–861.
インスリンの感受性が下がると、インスリンの余計な分泌量が増え、脂肪合成を高める働きが強まります。
●DIT(食事誘発性熱産生)
食事をしたことで消費されるエネルギーのことです。これにも日内リズムがあり、「朝は夜の2.5倍」という研究結果があります。
つまり朝食べた物はしっかり消費される割合が高いということです。
Richter, J. 他 (2020). Twice as High Diet-Induced Thermogenesis After Breakfast vs Dinner On High-Calorie as Well as Low-Calorie Meals. The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, 105(3), e211–e221.
まとめると、もしも間食を楽しむなら「いつ食べるか?」の答えは
- 夜の時間帯は避ける
- 午前中、または14~15時がベター
5. 根本解決:甘い物欲を「内側」から防ぐ生活習慣

「甘い物を食べたい欲求」は、最初の項でお話ししたように、意志や嗜好の影響だけでなく身体のシステムも大きく関わっています。
無駄な「我慢」を防ぐ根本解決のために、以下のことも意識しましょう!
●栄養不足の解消
必要な栄養が満たされないと、身体は食欲を増して栄養を確保しようとします。
まずは「3食のお食事で必要な栄養を十分に確保すること」
間食のために、3食を制限するようなことは本末転倒です。
●睡眠の質
睡眠不足は「食欲増進ホルモン」グレリンを増やします。7時間以上の睡眠を心がけましょう。
Spiegel, K. 他 (2004). Brief communication: Sleep curtailment in healthy young men is associated with decreased leptin levels, elevated ghrelin levels, and increased hunger and appetite. Annals of Internal Medicine, 141(11), 846–850.
●腸内環境を整える
腸内細菌やその代謝物などの腸内環境は、代謝や食欲に関わるホルモン分泌を調整します。
「腸脳相関」と呼ばれるほど、腸の環境は身体の制御システムに大きく関わります。腸内環境の悪化は無駄な食欲の原因となります。
Cani, P. D., et al. (2009). Gut microbiota agents of control of host functions and adiposity. Nutrition Reviews, 67(suppl_1), S73-S80.
まとめ
「食べてしまった」という罪悪感は、ストレスホルモンを増やし代謝を下げます。
お菓子などの甘い物は、空腹や身体を満たす「栄養」ではなく、心を豊かにする「娯楽」とも言えます。
勿論、今回お話しした「量の目安」や「タイミング」どおりにいかない日もあるでしょう。
また、今回お伝えした量とタイミングを守っていたとしても、甘いお菓子類は「毎日」とはならないように、管理栄養士としてはおすすめします。過度に敵視する必要はありませんが、「習慣化」となってしまっては、やはり3食を十分に整えることが難しくなりやすいためです。
「ハレの日」には細かいことは気にせず、過剰な「我慢」を強いずに、食べるときには「心から楽しむ」ようにしましょう♡
そしてもう一つの視点は、間食を「娯楽」としてだけでなく「3食の不足分を補う“補食”」ととらえ、「間食=甘い物」ではなく、食事の中でどうしても不足しがちな栄養が摂れる内容を選ぶと、間食は敵ではなくあなたの味方となります。
ポイントは「内容の選び方」「いつ食べるか」「自分に必要な物を」
戦略的に、身体が喜ぶ食習慣を、今日から始めてみませんか🫶🏻
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スマートチェーン所属管理栄養士の加藤です。
特定保健指導、リハビリ特化型デイサービススマートライフreha、オンラインお食事サポートminaosの栄養管理を担当をしています。
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