これで寒さを乗り切れ!秋冬にむけての運動を続けるためのコツと対策。
1. はじめに
北海道ではもう初雪が見られ、あっという間に秋から冬の気配が押し寄せてくるこの季節。朝晩の冷え込みが増してくると、体の冷えや関節のこわばりを感じる方も多いのではないでしょうか。寒くなると、私たちの体は無意識にエネルギーを節約しようとするため、血流が悪くなったり、免疫力が低下したりすることがあります。
また、日照時間が明らかに短く感じられるようになり、気持ちも落ち込みやすかったりしませんか?
さらには、乾燥した空気が肌や喉に影響を与え、思わぬ体調不良に悩まされることも少なくありません。
この季節、健康を守るためには少しの工夫が大きな差を生みます。寒さに負けないために、今からできる簡単な対策を取り入れて、心地よく秋冬を過ごす準備を始めましょう。
2. 寒さが体に与える主な影響
1. 冷えによる血流の低下
体が寒さを感じると体温を逃さないように交感神経が刺激されて末梢血管(一般的には手や足の血管のこと)を収縮して細くします。これにより全身に巡る血流が悪くなることが体の冷えやすさや体温低下の原因となります。
2. 体の冷えが及ぼす疲労感や免疫力低下
体の冷えが疲労感や免疫力の低下に与える影響は、多方面から健康に深刻な影響を及ぼします。冷えによって血流が悪化すると、酸素と栄養素が十分に供給されなくなり、細胞レベルでエネルギー生産が低下します。この状態では、筋肉や内臓が十分に機能せず、体のエネルギーが奪われやすくなるため、慢性的な疲労感が蓄積しやすくなります。
また、冷えは免疫力にも直結しています。体温が低いと、白血球などの免疫細胞の働きが弱まり、病原体への反応が遅くなります。
とくに、冷えた環境下では自律神経が乱れ、交感神経が優位になりがちです。これにより血管が収縮して血行がさらに悪くなり、免疫システム全体が低下するため、ウイルスや細菌の感染リスクが高まります。
たとえば寒い季節に風邪を引きやすいのは、こうした免疫力低下が要因の一つです。
3. 関節や筋肉の硬直や収縮反応
寒さが関節や筋肉の硬直を引き起こす原因には、血流の低下や神経の過敏性、筋肉の収縮反応などが関わっています。
3-1. 筋肉の硬直感
気温が低いと、体は内臓を守るために皮膚や四肢の血管を収縮させ、血流を抑える仕組みが働きます。これにより手足や肩、腰など末端部や大きな筋肉群に十分な酸素と栄養が行き渡りにくくなり、筋肉が硬くなりやすくなります。
また、血行不良は老廃物の排出も妨げるため、筋肉内に疲労物質が蓄積されやすく、硬直感が増します。
3-2. 神経の過敏性
寒さは交感神経を優位にし、体を「緊張状態」に置く傾向があります。このため筋肉が硬直しやすくなり、ちょっとした動作でも筋肉に負担がかかりやすくなります。
また、冷えによって神経が過敏になると、関節や筋肉に対する痛覚が鋭くなり、関節痛や筋肉のこわばりが感じられやすくなります。特に、冷え性の人やストレスを感じやすい人は、この影響を受けやすいです。
3-3. 筋肉の収縮反応
寒さにさらされると、体は熱を逃さないように自ら筋肉を収縮させる反応を起こします。これは「ふるえ」としても見られる現象で、体温を保つための自然な反応ですが、筋肉が無意識に収縮を繰り返すため、長時間続くと筋肉の緊張や硬直を招きます。この収縮反応は、特に動かずに寒さに耐える状況で強まりやすく、肩こりや腰痛などの原因にもなります。
3. 具体的な対策方法
体を温める工夫としていくつかの観点からおすすめの対策を紹介いたします。
1. 運動
冷えを防ぐためには、血行を促進し、基礎代謝を上げる効果のある有酸素運動や筋トレが効果的です。自分のレベルで無理のないものからはじめると良いでしょう。
【ウォーキング、ジョギング】 ウォーキングや軽いジョギングは、日常生活の中に無理なく手軽に取り入れられる有酸素運動です。特に朝のウォーキングは、体を目覚めさせると同時に、血流が活性化し、冷えにくい体づくりにつながります。
【ヨガ、ストレッチ】 特に「ダウンドッグ」や「猫のポーズ」など、全身の血流を促すポーズは冷えの予防に適しています。ストレッチで筋肉を柔軟に保つことも、血流改善に役立ちます。
【スクワット、カーフレイズ】 スクワットは、体の中でも大きな筋肉である下半身を鍛えるため、血流を効果的に改善できます。また、ふくらはぎの筋肉を鍛えるカーフレイズ(つま先立ち運動)は、血液を心臓に戻すポンプ作用を助けるため、特に下半身の冷え対策に有効です。
2. 食事と栄養素
冷えを和らげるための食事は、体を温める効果のある食材や、血行を良くする栄養素を積極的に取り入れることが大切です。
【ビタミンE】 ビタミンEには血行を促進する作用があり、冷えに悩む人にとって重要な栄養素です。ナッツ類(特にアーモンドやクルミ)、カボチャ、ほうれん草などに多く含まれます。ビタミンEは抗酸化作用もあるため、体の酸化を防ぎ、健康維持にも役立ちます。
【鉄分】 鉄分は血液をつくるために欠かせない栄養素で、不足すると血行不良や冷え性を引き起こす原因になります。レバー、赤身肉、ひじき、ほうれん草、大豆製品に多く含まれます。ビタミンCと一緒に摂ると吸収率が上がるため、パプリカや柑橘類と合わせるのがおすすめです。
【ショウガ、にんにく】 ショウガには体を内側から温める成分「ショウガオール」が豊富に含まれており、冷え性の改善に効果的です。煮物やスープに加えたり、すりおろして紅茶に入れるのも良い方法です。また、にんにくも血行を良くする成分「アリシン」を含んでおり、冷え予防に役立ちます。
【たんぱく質】 体温を維持するために、筋肉量を増やすことが大切です。筋肉をつけることで基礎代謝が上がり、冷えにくい体質になります。魚、肉、卵、大豆製品などの良質なたんぱく質をバランスよく摂ると良いでしょう。
これらの運動や食事を習慣にすることで、体が内側から温まりやすくなり、冷えによる疲労感や免疫低下を予防できます。
4. 心と体のリフレッシュ方法
前の章でご紹介した対策のほかにも、秋冬にかけて寒さに負けず健康のために体を動かすために体とともに心も健康的であることが望ましいです。
1. 日光浴で心身をリフレッシュ
秋冬は日照時間が短く、セロトニンの生成が減少しがちです。セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、脳の興奮を抑え、心身をリラックスさせる効果があることは良く知られています。当然これが減少することにより気分が落ち込みやすくなります。対策として日光浴がおすすめです。
午前中から昼過ぎの時間帯に20〜30分程度、できれば屋外で日光を浴びるのが理想です。寒い日でも軽いウォーキングを兼ねると、体が温まりリフレッシュ効果も高まります。
2. 生活リズムと良質な睡眠の確保
寒さと日照不足で体内リズムが乱れやすくなるため、生活習慣を見直し、一定のリズムを意識することが重要です。
【毎朝同じ時間に起床】 休日も含めて同じ時間に起きることで、体内時計が安定しやすくなります。これにより、夜も自然に眠りにつきやすくなり、日中の集中力や気分の安定も向上します。
【夜のリラックス習慣】 就寝前は、スマホやパソコンを避けて、読書や瞑想、温かいハーブティーなどで脳と体をリラックスすることができるので、交感神経が鎮まり、睡眠の質が向上します。温かい入浴も、寝つきを助ける良い習慣です。
3. 栄養バランスのとれた食事で気分をサポート
食事はメンタルに直接影響します。特にビタミンDやオメガ3脂肪酸、トリプトファンといった栄養素が含まれる食品を意識して摂取しましょう。
【ビタミンD】 鮭やサバ、卵黄などに豊富に含まれ、セロトニンの生成に関与します。また、ビタミンDサプリメントを取り入れるのも一つの手段です。
【オメガ3脂肪酸】 魚やナッツ類に含まれ、脳の健康と気分の安定に効果的です。週に数回の魚料理や、サラダにナッツをトッピングするなど、日常的に取り入れやすい方法で摂取を心がけましょう。
【トリプトファン】 バナナ、乳製品、豆類に含まれるアミノ酸で、セロトニンの生成を促します。朝食やおやつに取り入れると、穏やかな気分をサポートしてくれます。
これらの対策は、日常生活に少しずつ組み込むことで無理なく実践でき、心身ともに秋冬を快適に過ごす助けになります。
5. まとめ
日々の生活の中で家事、育児、お仕事で忙しい中に、運動習慣を身に着けることは決して楽なことではなく、その日の体調やスケジュール管理をしながらそれぞれの強度で運動を続けることはとても大変です。
気温の低下、雨、雪など悪天候によるやる気の低下がこの時期は多く起こります。しかしながらこれらは我々ではコントロールできないものと受け入れるしかないものであり、そのことで起こりえる状況と対策を把握しておくと良いでしょう。
「寒さを乗り切り、健康的に冬を過ごしましょう!」
【プロフィール】
スマートスタジオ/ウェイ小樽店 店長
2021年 NSCA認定パーソナルトレーナー資格 NSCA-CPT取得
2021年 FWJ CRYSTAL CUP メンズフィジーク ノービス チャレンジ -173cm 5位
自身でもボディコンテスト出場に向けて増量、減量を経験してきた中で得た情報、よくあるお悩みの解決になるような情報を発信していきます。
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